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健康管理法人 サナシオ

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労働衛生・よくある質問

労働衛生よくある質問

産業医に関すること

産業医って何?病院の医師とは違うの? 

産業医は医師ですが、一般の医師のように個人的な病気について診療・治療する医師ではありません。働く人の健康を守るための医師をいいます。
また、産業医は医師の資格に加えて『産業医資格要件』を満たしていなければいけません。

産業医は必ず必要なの? 手続きはどうするの?

常時使用する労働者が50人以上の事業所は産業医を選任する必要があります。
選任する事由が発生してから14日以内に選任し、所轄の労働基準監督署に所定の用紙にて選任届けを出す必要があります。

産業医の選任の報告書様式

下記の厚生労働省サイトより、ダウンロードできます。
http://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/anzeneisei36/20.html

産業医を選任することにしました。どんな人を選べば良いですか?

産業医とは医師であることに加えて『産業医の資格要件』を持った人を言います。従って産業医であれば必要最低限な知識を兼ね備えているといえます。 その上でまず大切なのは『コミュニケーション能力』です。 産業医は健康相談・過重労働者の面談・復職面談、そして人事総務との連携など人とコミュニケーションをとる場面が多い仕事でもあります。そのためにコミュニケーション能力が高い方が望まれます。 そして『助言・教育ができる人』です。 これを見極めるのはなかなか難しいのですが、産業医に求める重要な要素です。 近年はメンタルヘルスやインフルエンザ等の感染症対策など専門知識が必要な問題が増えてきています。これらの問題に対して適切な助言を出せる産業医が望ましいです。

産業医が来たら、どう対応したら良いですか?

多くの中小企業は嘱託という形で産業医を選任し、出務も月に1回数時間程度のパターンが多いと思います。
その限られた時間の中で法定で定められた衛生委員会や職場巡視、そして過重労働面談など多くの業務がありますので漏れがないように効率よく調整する必要があります。

更に、『産業医』という業種について従業員が知らない場合が多々ありますので、まず、産業医を選任したという案内とともにその業務内容についても周知しておくと良いでしょう。

産業医に職場巡視を依頼したら断られて困っています。

産業医は基本的に月1回の職場巡視と、衛生委員会への出席が必要です。
依頼しても断られるようでしたら、産業医交代について考慮していく必要があります。

労働者50人未満の会社ですが過重労働面接や健診の事後措置をお願いできますか?

選任義務のない事業所についても産業医契約を結ぶことは可能です。

コストを抑えたい場合は産業医契約に準じた健康管理契約プランもございます。ご相談ください。
また、過重労働面接のスポット対応のみにも対応いたします。まずはご要望などお問合せください。

サナシオクリニック

職場巡視に関すること

労働安全衛生規則(安衛則)第15 条に『産業医は、少なくとも毎月一回作業場等を巡視し、作業方法又は衛生状態に有害のおそれがあるときは、直ちに、労働者の健康障害を防止するため必要な措置を講じなければならない。』とされています。
また、職場巡視しましたらその結果を用紙に残すことをおすすめします。

健康診断に関すること

健康診断はやらなければいけないの?もし、実施しなかったらどうなるの?

事業者は 労働安全衛生法第66条 に基づき、労働者に対して健康診断実施の義務があります。違反した場合は 労働安全衛生法第120条 より50万円以下の罰金などの罰則規定があります。 また、この罰則以外にも従業員の健康障害が発見された場合、安全配慮義務違反に基づく損害賠償を請求される可能性があります。(富士保安警備事件

健康診断にはどんな種類がありますか。

健康診断は労働安全衛生法などで事業者に実施が義務付けられている一般健康診断(労働安全衛生法第66条第1項)と特殊健康診断(労働安全衛生法第66条第2・3項)の2種類に加え行政指導による健康診断の3種類があります。
各種健康診断結果報告書の報告書様式 下記の厚生労働省サイトより、ダウンロードできます。 https://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/anzeneisei36/18.html

健康診断結果報告書記入例

一般健康診断

【労働者の一般的な健康状態を調べる健康診断】
一般健康診断の種類 対象者 根拠条文
雇入時の健康診断 常時使用する労働者を雇い入れる際 労働安全衛生規則第43条
定期健康診断 常時使用する労働者に1年以内毎に1回 労働安全衛生規則第44条
特定業務従事者に対する健康診断 常時使用する労働者で安衛則第13条第1項第2号の業務に従事する労働者に対して配置換えの際及びその6月以内毎 労働安全衛生規則第45条
海外派遣者の健康診断 労働者を6か月以上海外に派遣する際及び6か月以上海外に派遣した労働者を帰国させ国内の業務に就かせる際に実施 労働安全衛生規則第45条の2
給食事業者の検便 給食従業員を雇い入れの際、当該業務へ配置替えの際に実施 労働安全衛生規則第47条

特殊健康診断

労働衛生対策上、特に有害であるといわれている業務に従事する労働者等を対象として実施する健康診断で、有害業務に起因する健康障害の状況を調べる健康診断。 常時従事する労働者に対しては雇入れの際、当該業務への配置換えの際、及びその後6月以内毎に1回定期に健康診断を実施する。
特殊健康診断の種類 対象者・対象業務 根拠条文
歯科健康診断 塩酸、硝酸、硫酸、亜硫酸、弗(ふつ)化水素、黄りん、その他歯又はその支持組織に有害な物のガス、蒸気又は粉じんを発散する場所における業務 労働安全衛生規則第48条
じん肺健康診断 じん肺施行規則別表に掲げる粉じん作業に常時従事、または従事したことがある労働者 じん肺法第3条、第7~第9条の2
有機溶剤健康診断 一定の有機溶剤業務(安衛法施行令第22条第1項第6号)に常時従事する労働者 有機溶剤中毒予防規則第29条
特定化学物質健康診断 特定化学物質等障害予防規則第39条
石綿健康診断
  • ① 石綿等を取扱い、又は試験研究のために製造する業務に常時従事する労働者
  • ② また在職労働者で、過去に製造し、又は取り扱う業務に従事したことのある者
石綿障害予防規則第40条
鉛健康診断 鉛等を取扱う業務に常時従事する労働者(安衛法施行令第22条第1項第6号) 鉛中毒予防規則第53条
四アルキル鉛健康診断 四アルキル鉛等業務に常時従事する労働者(安衛法施行令 第22条第1項第5号) 四アルキル鉛中毒予防規則第22条
電離放射線健康診断 放射線業務に常時従事する労働者で管理区域に立ち入る者(安衛法施行令第22条第1項第2号) 電離放射線障害防止規則第56条
高気圧健康診断 高圧室内業務又は潜水業務(安衛法施行令第22条第1項第1号) 高気圧作業安全衛生規則第38条

行政指導によるおもな健康診断

VDT健康診断(基発0712第3号)、騒音健康診断(基発第546号)、腰痛健康診断(基発第0618第1号)等計30の業務について行政指導による健康診断が定められています。
1 紫外線・赤外線にさらされる業務
2 マンガン化合物(塩基性酸化マンガンに限る)を取り扱う業務、またはそのガス、蒸気もしくは粉塵を発散させる場所における業務
3 黄りんを取り扱う業務、または燐の化合物のガス、蒸気もしくは粉塵を発散する場所における業務
4 有機りん剤を取り扱う業務または、そのガス、蒸気もしくは粉塵を発散する場所における業務
5 亜硫酸ガスを発散する場所における業務
6 二硫化炭素を取り扱う業務または、そのガスを発散する場所における業務(有機溶剤を除く)
7 ベンゼンのニトロアミド化合物を取り扱う業務またはそれらのガス、蒸気もしくは粉塵を発散する場所における業務
8 脂肪族の塩化または臭化化合物(有機溶剤を除く)を取り扱う業務またはそれらのガス、蒸気もしくは粉塵を発散する場所における業務
9 砒素または、その化合物を取り扱う業務またはそのガス、蒸気もしくは粉塵を発散する場所における業務
10 フェニル水銀化合物を取り扱う業務またはそのガス、蒸気もしくは粉塵を発散する場所における業務
11 アルキル水銀化合物を取り扱う業務またはそのガス、蒸気もしくは粉塵を発散する場所における業務
12 クロルナフタリンを取り扱う業務またはそのガス、蒸気もしくは粉塵を発散する場所における業務
13 沃素を取り扱う業務またはそのガス、蒸気もしくは粉塵を発散する場所における業務
14 米杉、ネズコ、リョウブまたはラワンの粉塵等を発散する場所における業務
15 超音波溶着機を取り扱う業務
16 メチレンジフェニルイソシアネートを取り扱う業務またはこのガス、もしくは蒸気を発散する場所における業務
17 フェザーミル等飼肥料製造工程における業務
18 クロルプロマジン等フェノチアジン系薬剤を取り扱う業務
19 キーパンチャーの業務
20 都市ガス配管工事業務
21 地下駐車場における業務
22 チェーンソー使用による身体に著しい振動を与える業務
23 チェーンソー以外の振動工具(削岩機等)の取り扱い業務
24 重量物取り扱い業務
25 金銭登録の業務
26 引金付工具を取り扱う業務
27 VDT作業
28 レーザー機器を取り扱う業務またはレーザー光線にさらされるおそれのある業務
29 半導体製造工程における業務
30 騒音作業
パート・アルバイトについても、次の1~3までのいずれかで、一週間の所定労働時間が、同種の業務に従事する通常の労働者の4分の3以上であるときは、健康診断を実施する必要があります。また、概ね2分の1以上であるときは、実施することが望ましいとされています。
  1. 雇用期間の定めない者
  2. 雇用期間の定めはあるが、契約の更新により1年以上使用される予定の者
  3. 雇用期間の定めはあるが、契約の更新により1年以上引き続き使用されている者 特定業務従事者にあっては1、2の期間は6月になる

健康診断を拒否する従業員がいますがどうしたら良いですか。

労働者は労働安全衛生法第66条5項に基づき『労働者は、前各項の規定により事業者が行なう健康診断を受けなければならない。ただし、事業者の 指定した医師又は歯科医師が行なう健康診断を受けることを希望しない場合において、他の医師又は歯科医師の行なうこれらの規定による健康診断に相当する健康診断を受け、その結果を証明する書面を事業者に提出したときは、この限りでない。』と定められています。つまり労働者は何らかの形で健康診断を受診し、結果を事業主に伝える履行義務があります。 事業主には罰則規定を持って実施義務を課せられていることより、従業員に対して強制的に健康診断の受診を命令することができると考えられます。(愛知県教育委員会事件 労働判例804号) また、健康診断の受診義務に関して予め就業規則にその旨を規定していると無用なトラブルを避けることができます。

健康診断を実施した後はどうしたら良いですか

健康診断は事業主に課せられた安全配慮義務より労働者の健康を守る為に実施します。従って実施しただけでは十分に義務をはたしたとは言えません。
健康診断を実施した場合には、事業主はその結果を次のような場面で活用しなければなりません。

  1. 健康診断個人票の作成(労働安全衛生法66条の3)、及び5年間保存
  2. 異常所見者について医師等からの意見聴取(同66条の4)
  3. 2.の意見を勘案し、適切な措置の実施(同66条の5)
  4. 一般健康診断については、受診者への結果通知(同66条の6)
  5. 一般健康診断については常時50人以上使用の事業場(有害業務の健康診断は人数に無関係)は、労基署長へ健康診断の結果報告書を提出(同100条1項)

労働安全衛生法66条の3第1項によると事業主は、健康診断の結果、労働者の健康を保持するため必要があると認めるときは、当該労働者の実情を考慮して、就業場所の変更・作業の転換・労働時間の短縮等の措置を講ずるほか、作業環境の測定の実施・施設または設備の設置または整備その他の適切な措置を講じなければならないと規定しています。

健康診断及びその結果に基づく措置・・就業上の適正配置への助言・勧告など (指針)

健康診断や検診に関する科学的なデーターはありますか

健康診断の中で有用と立証されているのは血圧しかなく、あとはせいぜい体重とコレステロールくらいということになります。また、胸部レントゲン検査は有用ではないと立証されています。

癌健診における死亡率減少効果が男女とも立証されているのは、便潜血による大腸癌健診のみであり、ほかは乳癌・子宮癌健診くらいであることが分かります。

メンタルヘルスに関すること

メンタルヘルスについて何か指針とかありますか

メンタルヘルスの指針等は厚生労働省受託事業である「働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト『こころの耳』」が参考になります。また、メンタルヘルス指針の抜粋を下記致します

労働者の心の健康の保持増進のための指針について(厚生労働省による詳細な案内)

近年、労働者の受けるストレスは拡大する傾向にあり、仕事に関して強い不安やストレスを感じている労働者が6割を超える状況にあります。更に、精神障害等に係る労災補償状況をみると、請求件数、認定件数とも近年、増加傾向にあります。このような中で、心の健康問題が労働者、その家族、事業場及び社会に与える影響は、今日、ますます大きくなっており、事業場においてより積極的に労働者の心の健康に保持増進を図ることは非常に重要な課題となっています。

このため、事業場におけるメンタルヘルス対策の適切かつ有効な実施をさらに推進するため、労働安全衛生法第70条の2第1項に基づく指針として、新たに「労働者の心の健康の保持増進のための指針」が公示されました。

4つのメンタルヘルスケアの推進

メンタルヘルスケアは『セルフケア』『ラインによるケア』『事業場内産業保健スタッフ等によるケア』『事業場外資源によるケア』があります。
産業医は労働者・管理監督者の支援、及び事業場外資源との連携など重要な役割を担います。

4つのメンタルヘルスケア

職場復帰の流れ

心の健康問題により休業した労働者の職場復帰支援の手引き
(パンフレット https://www.jaish.gr.jp/information/mental/Return_all.pdf)

  • 第1ステップ・・病気休業開始及び休業中のケア
  • 第2ステップ・・主治医による職場復帰の判断
  • 第3ステップ・・職場復帰の可否の判断及び職場復帰支援プランの作成
  • 第4ステップ・・最終的な職場復帰の決定
  • 職 場 復 帰
  • 第5ステップ・・職場復帰後のフォローアップ

雇用した従業員が病歴を隠していました。解雇することはできますか?

経歴詐称とは、労働者が、入社の際、学歴、職歴、資格、犯罪歴などの事実を偽り、真実を告知しないことをいいます。この経歴詐称は、労働者の適切な配置、業務遂行能力査定に必要な項目であり、詐称により人事管理等の企業秩序に混乱を生じるような「重大な経歴詐称」があった場合は、懲戒解雇もやむを得ないとされています。

但し、業務と直接関係のない虚偽報告のような場合には解雇までは難しいといえるでしょう。 また、会社が学歴や職歴に応じた人事管理体制を取っていない場合や、取っていても採用にあたり、そのような条件を明示せず、学歴に関し質問しなかった場合も同様に問題にはなりえません(西日本アルミ工業事件・福岡高判昭55・1・17労判334号12頁)。

このようなトラブルを防ぐためには会社の人事管理体制を整備し、募集条件を明確化しておくことが必要です。例えば、入社にあたり、このような学歴、経歴・資格が必要であり、それに応じた人事管理がなされているということを明確にし、かつ、実行し、これに違反する従業員に対して公正に対処できる懲戒規定を置いた就業規則を整備しておくことが必要です。

従業員が『うつ病のため休業を要する』といった診断書を持って来ました。どうしたらいいですか?

まず、診断書の内容の確認、最近の勤務時間、業務内容変更の有無(昇進・配置換えなど)、直近の健康診断(既往歴など)客観的データーの確認を行います。 また、本人の話や上司や同僚からも状況確認を行い、情報収集・整理を行います。この時に勤務状況やハラスメントの有無の確認を行いましよう。病気の原因が業務由来なのか、私傷病かにより、会社対応も異なりますのでしっかり確認することが必要です。 休業手続きについては上司・人事とで連携し速やかに手続きに入ります。休業する従業員に対しては本人が安心できるように傷病手当金などの必要な事務手続きなどを説明します。 診断書の内容から従業員の休業中や復職時のバックアップ体制など今後の見通しについて上司・人事とで検討します。 ただし、主治医はその性質上(患者の意見のみしか聞けない)、患者の望み通りの診断書を作成する場合があります。そのために診断書の妥当性等について検討していく必要もあります。検討の際に産業医やセカンドオピニオンなどの意見を確認することも良いでしょう。 休業中は定期的な声かけや状況確認は必要ですがプレッシャーを与えるような頻回な連絡や言動は避けるようにします。 休職期間が長引いたり、対応が難しい場合は本人の同意を得て家族も交えた話し合いの場を持つことがあります。これは自傷行為防止の為や円滑な治療の為という理由の他に家族から訴えられる等の裁判トラブル防止の場合もあります。そういったトラブルを避けるために予め休業についての就業規則の策定や対応について弁護士に相談しておくことも良いでしょう。 復職には主治医の診断書が必ず必要になります。この際に主治医の具体的な意見も記入してもらうようにします。但し、主治医の意見は患者の意志に大きく左右されやすいので、本人の現状や上司・人事・産業医の意見も聞きながら受け入れ体制をきちんと整えてから復職へすすめていきます。
資料 厚生労働省発行『職場復帰の手引き』 https://www.mhlw.go.jp/content/000561013.pdf   全国健康保険協会・傷病手当 https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g3/cat310/sb3040/r139/

この頃遅刻や仕事のミスが増えるなど精神疾患の疑いがあります。医師の受診を強制することは可能でしょうか?

強制的に受診させるというのは個人の権利を侵害してしまうおそれがあるので難しい場面があります。その一方従業員は労働契約上、労務提供義務を負っています。十分な労務提供の義務を果たせない状況であり、会社の命ずる業務命令が健康回復のために合理的で相当性があるときには、従業員はその命令に従うべき信義則上の義務があると考えます。(電電公社帯広局事件)また、勤怠状況など客観的データーを揃えておくことも大切です。 声かけの際は従業員について心配している旨を率直に伝え、相手が拒絶しないような声かけを行いましょう。更に受診時間がとれるような配慮も必要です。

事業主には安全配慮義務があり、従業員の過失による事故や事件の場合、会社が責任を負われる場面があるので採用時面接の時に既往歴などを確認したのいのですがこれはいけない事でしょうか。

結論からいうと業務に大きく影響すると客観的に認められる内容以外は難しいと思います。 個人情報の取扱いについては職業安定法第5条の4によって規定されており、併せて労働大臣指針(平成24年労働省告示第506号)により『○人種、民族、社会的身分、門地、本籍、出生地その他社会的差別の原因となるおそれのある事項、○ 思想及び信条、○ 労働組合への加入状況』などの情報収集は禁止されています。この中に病歴については直接銘記はされていませんが業務に直接関わりのない既往歴を聞くことは『社会的差別の原因となるおそれのある事項』に抵触する恐れがあります。また、仮に情報収集ができたとしてもその事を理由に採用の見送るのは難しく、病気と業務遂行能力について更に重要な理由が必要となります。 但し、車両運転業務や薬物取扱者など職業の特性上必要不可欠な情報については限定的に収集可能な場合があります。ただ、この場合においても直接業務に関わりがあると合理的に判断できる内容に限ります。 対応としては求職者に求める業務内容を十分に説明し、その重要性を自身が理解できるようにしておくことが必要です。また病歴秘匿に対しての処罰などについて就業規則に明記しておくことも大切です。 応募者の個人情報については、職業安定法において「本人の同意がある場合やその他正当な事由がある場合を除いて“業務の目的の達成に必要な範囲内”で収集・保管・使用しなければならない」と定められており、具体的に以下のような情報の収集が禁じられています。

収集してはならない個人情報

人種、民族、社会的身分、門地、本籍、出生地、思想及び信条、労働組合への加入状況、その他 社会的差別の原因となるおそれのある事項。ただし、職業の特性上上記の個人情報を収集するこ とが必要不可欠なため事前に収集目的を本人に提示してから収集する場合を除く。 前述の告示に病歴は含まれていない点からみれば、既往歴を確認することが直ちに違法になるかと いえば否ですが、直接業務に関わりがない既往歴まで確認することは、プライバシーの侵害、個人 情報保護法違反、就職差別などの観点から、非常にリスクのある行為です。 確認する事項については、直接業務に関わりがあると合理的に判断できる内容かどうかを充分にご 検討されたほうがよいかと思います。

ハラスメントに関すること

セクハラやパワハラについて学びたいのですが指針とか参考になる資料がありますか?

セクハラについては、厚生労働省サイト【セクシュアルハラスメント対策に取り組む事業主の方へ】 パワハラについては、厚生労働省運営サイト【あかるい職場応援団】が参考になります また、職場におけるセクシュアルハラスメントを防止するために、事業主が雇用管理上講ずべき措置として、厚生労働大臣の指針により10 項目が定められており、事業主は、これらを必ず実施しなければなりません。
1.事業主の方針の明確化及びその周知・啓発
  • (1) 職場におけるセクシュアルハラスメントの内容・セクシュアルハラスメントがあってはならない旨の方針を明確化し、管理・監督者を含む労働者に周知・啓発すること。
  • (2) セクシュアルハラスメントの行為者については、厳正に対処する旨の方針・対処の内容を就業規則等の文書に規定し、管理・監督者を含む労働者に周知・啓発すること。
2.相談(苦情を含む)に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備
  • (3) 相談窓口をあらかじめ定めること。
  • (4) 相談窓口担当者が、内容や状況に応じ適切に対応できるようにすること。また、広く相談に対応すること。
3.職場におけるセクシュアルハラスメントに係る事後の迅速かつ適切な対応
  • (5) 事実関係を迅速かつ正確に確認すること。
  • (6) 事実確認ができた場合には、速やかに被害者に対する配慮の措置を適正に行うこと。
  • (7) 事実確認ができた場合には、行為者に対する措置を適正に行うこと。
  • (8) 再発防止に向けた措置を講ずること。(事実が確認できなかった場合も同様)
4.1から3までの措置と併せて講ずべき措置
  • (9) 相談者・行為者等のプライバシーを保護するために必要な措置を講じ、周知すること。
  • (10) 相談したこと、事実関係の確認に協力したこと等を理由として不利益な取扱いを行ってはならない旨を定め、労働者に周知・啓発すること

その他労働衛生に関すること

※コンテンツ準備中


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